函館は北海道の中でも南の方にあるため、冬は比較的暖かいとされています。とはいえ、2023年の1月の平均気温は-3.6度、最低気温は-7.4度と氷点下。本州と比べれば寒いことに変わりはありません。1月は1年の中で最も寒さが厳しいとされるため、函館旅行を考えているなら防寒対策を十二分に行うのがおすすめです。
この記事では地元民のごっ子が函館の1月の気温の傾向、旅行時におすすめの服装、1月のイベントを紹介します。
1月の函館の気象情報
ここでは、気象庁や国立天文台のデータを元に、2023年の1月の函館の気象情報を紹介します。
日平均気温 | -3.6度 |
日最高気温(平均) | -0.2度 |
日最低気温(平均) | -7.4度 |
日合計最大積雪量 | 33cm |
平均風速 | 3.4m/s |
日の出/日の入り(毎月1日頃) | 7時頃/16時20分頃 |
参照:気象庁「月ごとの値」
1月の函館の気温の傾向は?
函館の1年の中で、最も寒いと言われるのが1月です。
函館の例年の最高気温は-0.5度~3度程度、最低気温は-5~-7度程度です。-10度を下回ることはあまりないため、北海道の他の地域と比較すると暖かい方です。とはいえ、1月の平均気温が6度程度の首都圏と比べると、寒いことに変わりはありません。
また、一日の合計最大積雪量は例年10~20cm程度なものの、2023年は1日で一気に雪が積もったため33cmを記録しました。函館は雪が少ないイメージがあるかもしれませんが、降るときは降るし、積もるときは場所により40cm程度積もることもあります。なので、旅行ではブーツなど丈の長い靴を履いてきた方が安心です。
日の出は7時、日没は16時頃のため明るい時間は9時間程度しかありません。観光をするなら午前中に予定を入れるなど、前倒しがおすすめです。なお、日の出の時間も遅いので、正月であれば“初日の出”が見やすいのはメリットです。
1月の函館のおすすめの服装
ここでは、氷点下も稀ではない函館で、1月の観光時におすすめの服装を上から順にご紹介します。なお、服装は「外を歩いて観光する」ことを前提に、防寒重視でご紹介していきます。
防寒具:手袋は必須。マフラーや帽子・耳当てもあった方が無難
冬の雪国で観光するなら、手袋・マフラー・帽子は揃えておいた方がいいアイテムです。中でも外気に晒される“手”は冷えやすく、一度冷えるとかじかんで動かなくなります。手袋を選ぶなら、防寒・防風・防水仕様のものだと安心です。よほど手の温度が高くない限り、薄手の手袋だけだと一瞬で冷えます。
また、寒いときに見落としがちなのが“耳”の冷えです。極寒の外気に長時間さらされていると、耳は冷たさを通り越して痛くなります。そこから頭痛に発展することもありかなり苦痛なので、帽子や耳当てはあった方がいいと思います。
最後に、マフラーの必要性はコートの形状やインナーによって異なる印象です。例えば、タートルネックのセーターに首回りがもこもこしているジャケットを合わせるなら、それだけでも風の侵入を防げるので十分暖かいかなと思います。とはいえ、寒さ耐性がない人なら、念のため持参した方が無難です。
アウター:ダウンジャケットやウールコート
防寒をする上でアウターは特に重要です。ダウンジャケットやウールのコートなど保温性能が高いものを選んでください。防風・防寒仕様のものでもシャカシャカした薄い生地のアウターだと、おそらく寒すぎて観光どころではなくなります。私の場合、ユニクロのダウンロングコートを着ていますが、真冬だとそれでも寒いです。なお、丈はできるだけ長いものがおすすめです。長い方が太ももあたりまで防寒できるので温かさが違います。
トップス:重ね着で体温調節できると便利
トップスは厚手のセーターを着る、ヒートテック+シャツ+カーディガンなど色々と方法があるものの、店舗に入るのであれば重ね着の方がおすすめです。ヒートテック+厚手のセーターのように、脱ぎ着して体温調節ができない服装だと、店舗に入ったときに暑く感じるかもしれないからです。
「重ね着で着ぶくれしたくない!」という人は、インナーのお腹と背中にカイロを貼るといいですよ。
ボトムス:裏起毛やヒートテックの厚手のもの
ボトムスは裏起毛やヒートテックなど、温かさ重視で選ぶのがおすすめです。私の場合、冬場はユニクロの“ヒートテックレギンスパンツ”ばかり履いていますが、正直1月はこれだけだと下半身が寒いです。
なので、寒さが苦手な人は、防風・防寒タイプのパンツを履いた方が暖かいと思います。とはいえここまでの装備になると、アウトドアブランドに偏るのでおしゃれとはほど遠くなりやすいです。
女性であれば、厚手のレギンスと裏起毛のスカート、腹巻などを組み合わせると上手く防寒できると思います。なお、靴下も厚手のものを履き、それでも寒いときは靴用のカイロを入れるのがおすすめです。
靴:ブーツで滑り止め必須
靴は雪国仕様のスパイクや滑り止めのついたブーツを履きます。丈はできるだけ長いものがおすすめです。理由として、くるぶし丈の靴だと、雪が靴の中に入ってきて足が濡れて冷えるからです。雪が積もっていると、本当に靴の中に入りやすいのでご注意を。
防水加工も必須です。靴の中は裏ボアやファー、保温タイプのインソール入りなど、温かく保てる加工がされている方が冷えづらいです。なお、滑り止めは外付けタイプのものもあるので、普段履いている防水加工の靴に取り付けて、靴下で保温をしてもいいかもしれません。
おすすめアイテム:貼るカイロと靴用カイロ
以上のように、函館は北海道の南に位置するとはいえ、寒いことに変わりはありません。また、海風が強いエリアだと実際の気温よりも体感温度が下がります。
そのため、私の場合、温かさをプラスできるアイテムとして、冬場は常にカイロを持ち歩いています。具体的には貼るカイロ2~4枚と、靴用のカイロが2組程度。
貼らないタイプのカイロは手を温められそうなイメージがあるかもしれませんが、冬場に衣類の外に出そうものなら一瞬で冷えるので、あまり使えたためしがありません。もし買うなら貼るタイプがおすすめです。カイロは時期になればコンビニでも売っています。
1月の函館のイベント情報
では最後に、防寒対策をして見に行きたい、1月の函館のイベントをご紹介します。
サル山温泉(函館市熱帯植物園)
函館市熱帯植物園のサル山では、例年12月~5月の大型連休頃まで、温泉につかるニホンザルの姿が見られます。春頃まで見られるものの、寒さを凌ぐように温泉に漬かり、仲間同士で毛づくろいをする姿を見られるのは真冬の醍醐味。温泉の周囲に雪が積もり、風情があるのもいいんですよね。園入口では「サルのエサ」を100円で売っているので、投げて与えることもできます。なお、熱帯植物園は海のすぐそばにあり、風が吹くとかなり寒いので防寒対策は厳重に。
五稜星の夢(ほしのゆめ)
五稜星の夢では、例年12月~2月まで特別史跡五稜郭跡(五稜郭公園)のお堀を約2000個の電球で縁取ったイルミネーションを開催しています。点灯は日没から19時まで。期間中は18時まで五稜郭タワーが営業しているので、上空から星形のライトアップを見ることも可能です。
五稜郭公園はお堀の外周に歩行者専用通路が設けられているので、散歩をしながらライトアップを眺めることも可能です。あたり一面の銀世界と凍ったお堀に反射するライトアップが楽しめるのは真冬ならでは。春の桜とはまた違った雰囲気を楽しみたい人におすすめです。
函館イルミネーション
函館イルミネーションでは例年12月~2月まで、函館山のふもとの八幡坂・二十間坂・はこだて明治館前の開港通りの街路樹でイルミネーションを開催しています。点灯は日没から22時まで。
観光名所の八幡坂の上からは、雪の積もった坂道とイルミネーション、その奥に広がる函館湾やライトアップされた摩周丸を一望可能。“冬の函館らしい”景色を眺められるおすすめスポットです。
注意点として、ライトアップをしている場所は坂道なので、凍結すると車の運転にはかなり神経を使います。なお、八幡坂の歩道はロードヒーティングが入っているそうなので、心配なら坂の下にある駐車場に車を止めて、歩いて来るのがおすすめです。
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