楽天トラベルやじゃらんでは、シティホテルやビジネスホテルなど種類別に絞り込んで検索できるものの、「そもそもホテルの違いがよく分からない……」という人も多いのではないでしょうか?かく言う私もその一人で、何となく「ビジネスホテルはコスパがいい」という印象のみでいつも選んでいます。
そこで、この記事ではホテルを選ぶ前提知識として、そもそもホテルにはどのような種類があるのか、値段や立地、サービスの傾向をまとめました。さらに、函館はホテルの種類が多く選びづらいので、地元民から見た種類別のホテルの特徴もまとめています。
ホテルの種類が分かると、旅の目的にあったホテルを選びやすくなりますよ。
ビジネスホテルとシティホテルの違いは宿泊の目的や用途
調べて見ると、ビジネスホテルとシティホテルの違いは「宿泊者の用途」だそうです。ビジネス=安いなど、価格帯による分類ではありませんでした。
ビジネスホテルは文字通り宿泊者の出張時やビジネス時の利用を前提としているため、“宿泊だけ”に特化しているタイプです。仕事用なので、駅チカホテルも多いですね。サービスなども必要最低限に抑えられるから、宿泊料金もおのずと安くできて、ホテルごとの差もそこまでないという訳です。
確かに、ビジネスホテルって部屋はそこまで広くないけれど、ズボンプレッサーにスーツ用ハンガー、レンタルノートPCなど、仕事で泊まるときに必要なものはほとんど揃っていますよね。
一方、シティホテルは宿泊者の多様な用途に応えられる作りになっているそうです。「都心での快適なステイ」の提供も目的らしく、都市部に建っていることが多いのも特徴です。
- 出張時に都心のホテルを利用したい
- 友だちとの旅行で快適に過ごしたい
- ファミリー利用で少しいいホテルに泊まりたい
上記のように、さまざまな要望に応えられるよう、客室のグレードは低価格~高価格まで用意されています。さらに、快適性を重視するため、複数の食事処やフィットネスジム、大浴場、売店など、館内施設が充実している点も特徴です。
だから、シティホテル=リッチなイメージがあるんでしょうね。
ホテルの分類に明確なルールはない?
……と、ここまで世間的にいわれているビジネスホテルとシティホテルの違いをご紹介しました。が、法律上、これらのホテルの種類が明確に定められている訳ではないようです。あくまでもホテルの“系統分類”といった感じのようです。
また、最近ではビジネスホテルも家族で泊まれる客室があったり、朝食が充実していたりなど、旅行で宿泊しやすいものも増えています。さらに、上記以外にもホテルにはリゾートホテルやカプセルホテルなどの種類もあり、厳密に種類を区別するのはますます難しくなってきているようです。
とはいえ、何となくでも分類を理解しておけば、用途にあったホテルは探しやすくなりますよね。
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ホテルの違いを種類別に比較!
ここからは、代表的なホテルの違いをご紹介します。宿泊料金や立地、特徴など、おおまかな違いは以下のとおりです。
ホテルの種類 | 宿泊料金 | 立地 | 特徴 |
ビジネスホテル | やや安い(1泊3,000円~8,000円程度) | 駅前や繁華街、ビジネス街の近くや交通の便が良い場所 | 出張利用を想定したシンプルな客室。朝食会場は1カ所のみ。大浴場があるホテルもある。 |
シティホテル | やや高い(1泊8,000円~数万円程度) | 繁華街や眺めの良い場所が多い(夜景が見える、海が見えるなど) | シングルからファミリーまで利用できる客室あり。朝食・夕食など複数のレストランを併設し、スパや大浴場があるホテルも多い。 |
リゾートホテル | 高い(1泊数万円程度) | リゾート地や行楽地 | 観光利用やホテルでの滞在を想定し、豪華で眺望の良い客室が多い。内装にもこだわり食事も豪華。 |
カプセルホテル | 安い(1泊2,000円~4,000円程度) | 駅前や繁華街 | 鍵のない個室(カプセル)で宿泊する。共有スペースが充実しているタイプも増えている。 |
次から、それぞれのホテルの特徴を詳しく解説します。
ビジネスホテルは安価で利便性が高く出張にも観光にも使いやすい
先述の通り、ビジネスホテルは出張時の利用を想定して作られたタイプです。とはいえ、現在ではウェルカムドリンクあり、朝食あり、大浴場あり、夜泣き蕎麦ありなど、サービスが充実しているタイプが非常に多いです。さらに、立地もビジネス街や繁華街だけでなく、駅徒歩直結のように雨に濡れずにすぐにチェックインできるタイプもあります。
宿泊料は、函館であれば1泊素泊まりで3,000円~6,000円程度、繁忙期なら1万円~1万5,000円程度が主流です。なお、朝食付きにしても1,000円程度しか料金が変わらない印象です。
ビジネスホテルの注意点は、客室はシングルやダブルを基本とし広さはなく、バス・トイレ一緒が多いことです。また、基本的にホテルで夕食の提供はしていないので、外に食べに行くかコンビニなどで事前にお弁当を買う必要があります。ちょっと繁華街から外れたホテルに遅い時間に泊まったりすると、夕食を食べたくてもどこも開いていないという事態にもなりかねないので注意が必要です。
ビジネスホテルはこんな人におすすめ
- ホテルは豪華さよりもコスパ重視の人に
- 一人旅やカップル旅など、少人数の旅行に
- バスやJRなど、自家用車以外で旅行する人に
函館のビジネスホテルの傾向
函館は北海道の中でもビジネスホテルの件数が多く、スーパーホテルやルートイン、東横イン、ドーミーイン、アパなど、有名処はだいたい揃っています。ウェルカムドリンクを導入していたり、大浴場だけでなく天然温泉に入れるタイプがあったりと、サービスが充実しているビジネスホテルが多い点も特徴です。
さらに、朝食には刺身やイカ、塩辛などの海鮮系が普通に出てくるので、総じてビジネスホテルのレベルは高い印象です。部屋もダブルベッドとソファ付きなど、広いタイプも揃っているので観光時も使いやすいですね。
シティホテルは豊富な客室タイプと豪華なサービスが魅力
シティホテルは出張から観光までさまざまな用途で利用できるものの、「都心のホテルでゆったりと滞在すること」が目的の一つに含まれている点が特徴です。そのため、客室もシングルからファミリー向けまであり、さらにランクもエコノミーからスイートまで複数用意されています。
ホテル内に複数のレストランがあり、夜にはコース料理をいただくことも可能です。また、バーや大浴場、スパ、エステ、ジム、土産物屋など、施設も多いので、ホテルの中だけでも楽しく過ごせますね。立地は都心であれば夜景が見える場所が多いようです。
宿泊料は函館の場合、1泊素泊まりで7,000円~1万5,000円程度、繁忙期なら1万円~5万円程度と幅が広いです。朝食を付けると2,500~3,500円は値上がりするイメージ。
シティホテルの注意点としては、館内を宿泊客以外も利用しているので部屋着で歩き回るのがNGな点です。朝食会場なんかは、ついうっかり部屋着のまま入らないようにご注意を。
シティホテルはこんな人におすすめ
- 観光もいいけどホテルの滞在そのものを楽しみたい
- 景色や夜景などホテルからの眺めの良さも希望
- 家族旅行など宿泊人数が多い
函館のシティホテルの傾向
楽天トラベルで確認したところ、函館にもベイエリアや元町・函館山方面にシティホテルが何件かありました。最上階にバーや温泉を設置しているホテルなら、海や夜景も楽しめます。
また、函館のシティホテルでは、朝食ブッフェ(ビュッフェ)に力を入れているところが多くあります。いくらやイカ、刺身などをふんだんに乗せた“海鮮丼”を朝から食べられるのは魅力ですね。
とはいえ、函館の場合、シティホテルなのか高級ビジネスホテルなのか曖昧なホテルも多い印象。ホテルの種類で絞り込むよりも、値段で絞り込んで宿泊プランや朝食メニューを見て決める方がおすすめです。
リゾートホテルは保養地や観光地で非日常を味わえるホテル
リゾートホテルは保養地や観光地にあるホテルの中でも、特に上質なサービスを体験できるホテルです。海や山など豊かな自然に囲まれていることも多く、景観の良さも魅力の一つです。
シティホテル以上に、ホテルでの滞在そのものを楽しめるようにしていて、観光と合わせて非日常の体験を十分にしたいときにもおすすめです。カップルやファミリー向けの広い客室が多く、景観も一般的なホテルよりも優れているでしょう。アメニティや寝具にもこだわっており、客室に温泉を引いていることも。滞在中は心身共にリラックスできそうです。
館内サービスも充実しており、温泉やスパの他に、有料(または無料)でゴルフやウィンタースポーツなどのアクティビティを楽しめるホテルもあります。また、食事は朝食のみ・夕食のみ・2食付き・3食付きなどさまざまで、コース料理を選べるホテルも多いですね。
宿泊料は函館の場合、1泊素泊まりで1万5,000円~5万円程度、繁忙期なら2万円~7万円程度です。朝食を付けると+8,000~1万円程度支払いが必要となりますが、そもそも素泊まりがないホテルもあります。
注意点としては市街地にホテルがあることがあるため、自家用車を使わないなら送迎方法は事前に確認が必要です。
リゾートホテルはこんな人におすすめ
- 都会の喧騒を離れて、自然のなかでゆっくり過ごしたい人に
- 観光もホテルの滞在も十分に楽しみたい人に
- できるだけ上質なホテルに泊まりたい人に
函館のリゾートホテルの傾向
函館のリゾートホテルは、駅前の他、湯の川温泉エリアと、七飯町の大沼エリアにいくつかあります。なお、駅前のリゾートホテルだとシティホテルとあまり大きな差はないイメージです。
一方、湯の川温泉エリアであればホテル内に複数の温泉がある、露天風呂付きの客室を選べるなど、“温泉”が充実している点が特徴です。海の見える客室も多いですね。合わせて、朝食や夕食が充実しているイメージ。なお、湯の川温泉エリアの場合「旅館」も似たようなサービスを受けられるため、プランと宿泊料を見て判断した方がいいですね。
最後に大沼方面のリゾートホテルは、家族向けとカップルや夫婦向けのホテルで二分されているイメージです。家族向けでは「グリーンピア大沼」があり、館内では温泉にプールにボウリング、館外では夏にゴーカート、冬にスキーなどのレジャーが楽しめます。一方、「函館大沼 鶴雅リゾート エプイ」などでは、雄大な自然と温泉、コース料理など、大人がリラックスできるサービスが揃っています。
カプセルホテルは節約一人旅におすすめ!
カプセルホテルは元々「終電を逃した会社員」向けに大阪で誕生したホテルとのこと。当初は人一人が泊まれる鍵のない個室(カプセル)があるだけと、設備も必要最低限だったようです。現在では共有スペースを充実させることで一人旅にうれしいホテルも多くなっています。
例えば、シャンプーバー付きシャワールームがあったり、広めのロビーで寛げたりなど。通常のホテルの一画にカプセルルームを併設してあるタイプだと、朝食がいただける場所もあります。立地は繁華街が多いので観光利用に使いやすいですね。
宿泊料は、函館の場合1泊素泊まりで3,000円程度、繁忙期でも5,000円前後のイメージです。
カプセルホテルの注意点としては、男女共用タイプ・男性限定・女性限定に分けられているため、性別によっては泊まりづらく感じるかもしれません。また、カプセルには鍵がなく、貴重品などは鍵付きのロッカールームなどに入れて管理しますので一般的なホテルより防犯対策が必要です。
カプセルホテルはこんな人におすすめ
- とにかく宿泊費用を抑えたい人に
- 度の荷物は少な目な人に
- 男性の一人旅に
函館のカプセルホテルの傾向
函館はカプセルホテルが少ない印象で、ぱっと思いつくだけでも3件程度しかありません。同じ価格帯(1泊素泊まり3,000円)だと民宿やゲストハウス、古めの旅館など競合が多いためかもしれません。とはいえ、市内のカプセルホテルは比較的新しいところが多く、ホテル内もキレイだし、サービスも充実している印象です。なお、男性の宿泊のみとしているところもあったので確認してから利用してくださいね。
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